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302 days ago,
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「世界を救うために、この世に不必要な人間を全て殺してしまおう」 -麻原彰晃
あなたは「地下鉄サリン事件」を覚えていますか?
今から29年前、通勤ラッシュの真っ最中である午前8時ごろ、この狂気的な事件は発生しました。
中央省庁が集まる霞が関を通る複数の地下鉄の路線内で、化学兵器としても使用される猛毒の神経ガス「サリン」が散布されたのです。
この無差別テロに巻き込まれたのは、通勤中のサラリーマンやOL、通学中の学生たち。
もちろん、なんの罪も犯していません。
「人が倒れた!」
「電車を止めてくれ!」
車内で飛び交う叫び声に、鳴り響く緊急事態を知らせるベルと駅構内に広がる刺激臭......
電車が駅に到着すると、開いたドアから複数の乗客が口から泡を吹きながら、転がり出てきました。
ホームには命からがら、サリンの散布された車両から這いつくばって抜け出してきた人が山のようになっています。
駅の地上出口では、男性が自分の嘔吐物でスーツを汚し倒れていたり、紫色がかった顔色で目が半開きの男性が仰向けになって倒れていたりと、新聞紙面を飾った「地獄絵図」の文字が陳腐に思えるほど、あまりにも凄惨な現場でした。
死者14人、
負傷者約6300人以上……
この国内史上最悪のテロ事件を引き起こした黒幕こそ、「オウム真理教」です。
この話を聞いて、あなたはどう思いましたか?
オウム真理教が起こした狂気的で反社会的な事件は、どうせ頭が悪く、精神が狂った人間らが起こしたものだろうと思ったかもしれません。
「常識のある人間がこんな事件を引き起こすわけがないから、オウム真理教は非常識な人間の集団だ」と考える人もいるかもしれません。
しかし、実際はそうではありません。
この事件を引き起こしたのは東大、京大、早慶といった日本でもトップクラスの大学を卒業したエリートたち。いわば日本を背負って立つ「頭脳集団」だったのです。
例えば、元幹部である林郁夫は心臓外科の名医として活躍していました。
彼は臨床医として癌などの死病の患者と接するうちに、現代医学や科学が乗り越えられない「死」に対して深く考えるようになっていきました。
そんな中、たまたま立ち寄った書店で麻原彰晃の著書と出会い、そこに書かれた「死への考え方」に強く衝撃を受け、しだいに傾倒していったといいます。
そして気がついた頃には地下鉄サリン事件の実行犯となっていました。
オウム幹部は他にも、
・富永昌宏 東京大学医学部
・石川公一 東京大学医学部
・豊田亨 東京大学大学院
・青山吉伸 京都大学法学部
・村井秀夫 大阪大学大学院
など
オウム真理教に入信するまでは、医師として活躍していたり、会社員として評価されていたり、あるいは有名な大学、大学院で学んでいるなど、将来が期待されていた人間がほとんどだったのです。
これを聞いてあなたは不思議に思いませんか?
なぜこのようなエリート街道を歩んでいた人物が、破壊的な新興カルト宗教に入信してしまったのでしょうか?
一体なぜ、優秀な頭脳をもつエリートたちが、自分たちのおぞましい行為に歯止めをかけられず、罪を犯してしまったのでしょうか?
その答えは、いとも簡単に悪を生み出す「ある心理的メカニズム」に隠されていたのです。
もしかしたら、あなたの身近にもその恐怖の心理メカニズムが潜んでいるかもしれません......(決して他人事ではありません)
では一体、それは何なのでしょうか?